保険代位【損害保険用語】

保険代位ほけんだいいとは

損害保険において保険者被保険者保険金を支払った時に、一定の要件に基づいて被保険者の有するある種の権利が保険者に移転する事

保険代位は別名で「保険者代位」とも呼ばれ、保険金の支払によって被保険者が不当な利益を得る事を防止する措置であり、損害のてん補を目的とする損害保険契約のみに認められています。

逆に生命保険契約には、この保険代位は認められていません。

保険代位には、残存物代位請求権代位とがあります。

残存物代位について

保険法の24条には、保険の目的物が全損となり、保険者が保険金を支払った時は、保険者は保険金の保険価額に対する割合に応じて、保険の目的物に関して被保険者が有する所有権その他の物権について、当然に被保険者に代位すると規定されています。

請求権代位について

保険法の25条1項には、保険者は被保険者に保険金を支払った時は①支払保険金の額と、②被保険者債権の額(保険金がてん補損害額に不足する時は、被保険者債権の額から当該不足額を控除した残額)とのどちらか少ない額を限度として、保険事故による損害が生じた事により、被保険者が取得する債権について、当然に被保険者に代位すると規定されています。

なお、請求権代位では、一部保険で保険金がてん補損害額に不足する時は、保険者が取得する被保険者債権の額は、「被保険者債権の額から当該不足額を控除した残額」になります。

この場合、被保険者は当該不足額について、相手方から保険者に優先して弁済を受ける権利を持っています。(保険法25条2項)