現代の日本には多くの保険商品がある。そんな中で、自分の生活スタイルにあった保険を選ぶことは極めて重要。

保険商品の支払額の累計はとても高額。だからこそ保険の知識を身につけ、今の自分にとって本当に保険が必要かどうなのかを見極める事を目的とする人に是非読んでもらいたい。

医療保険が必要だと思う基準

今の世の中には多種多様な保険がある。「必要」・「必要ではない」の考え方がはっきり分かれるのが民間の医療保険

日本の公的医療保険は、ある程度手厚い制度になっている。それとは別の民間医療保険で受け取れる金額は数万円から数十万円程度が通例。

生命保険だと死亡時に数千万円の死亡保険金を受け取るような事例はあるが、それ以外の医療保険で貰える金額はそれほど多くない事が多い。

保険をかけていない人の多くが、「預貯金でカバーできるから保険は必要ない」という考え方を持っている。

しかし、私の所に相談に来る方はこの医療保険に関する相談が非常に多いのが特徴である。

そのような方に必ずアドバイスする事は、「お金が十分ある方にはそもそも保険は必要ない」と私はいう。

そんな事をいうと、こんな返事が返ってくる。

もし長期間の入院があった時に心配だから医療保険はやっぱり入っておいた方が良いのでは?」と。

このように思っている方には、まずその入院期間とはどのような事が考えられるかを考えてもらおう。

例えば・・

例えば、会社の同僚が入院して2週間の休暇をとったとする。この時の医療保険のプラン(1日1万円)だと、14万円の入院給付金を受け取ることになる。

さらに手術給付金も約20万円出たとすると、合計で約34万円になる。

もしこのくらいの金額の蓄えがあれば、保険に入っていなくても大丈夫と判断できるだろう。

しかし、全ての人に蓄えがあるとも限らない。日本の世帯の平均貯蓄額は約1500万円前後といわれているが、貯蓄額が100万円に満たない世帯も1割ほどある。

その1割の中には全く貯蓄が無い世帯もある。

この平均貯蓄額のデータは、貯蓄が多い世帯も含まれており、その裕福な世帯が平均値を押し上げているだけで、世帯による格差はかなり大きいのが現実だ。

もし今、十分な貯蓄が無い場合は安いプランでも良いから何かしらの医療保険に入る事は妥当な選択肢といえる。

逆にそれなりの貯蓄がある世帯でも、「医療保険は必要ない」と一括りに決めつけるのも良くない。

例えば、親族をがんで亡くしている人やシニア世代の人には、常に病気の不安がつきまとっている。

保険に加入すれば全ての心配が無くなるわけではないが、貯蓄がある世帯でも保険加入が心の安心に繋がるのであれば、加入を推奨したい。

そもそも保険というのは、加入期間中に保険を使わなければトータルでは損をするし、逆に怪我や病気になって、保険の給付金をもらって得をする人もいる。

こればっかりは結果論であり、将来どうなるかは本人すら分からない。

そもそも医療保険は健康な時にしか加入できない。そのうち加入しようと思っている間に病気になり、いざ保険加入の希望を表明しても加入できないケースもある。

保険に加入するか否かは常に悩ましい問題なのだ。

そこで、保険加入のメリットとデメリットも良く考えてみよう。

保険加入のメリット

まず、保険加入のメリットは主に2点ある。

  1. 税制の優遇制度が受けられる
  2. 突然の不測の事態に、預貯金だけで足りない金額を保険金でカバー出来る

普通の一般家庭であれば2番のケースの為に保険に加入する場合が殆ど。「いざという時の為に活用できるようにしておきたい」と保険に入っている。

逆にお金の蓄えが十分にある人には2番は不要になる。いざという時にはその蓄えを使って医療費をまかなえば良いだろう。

ただし、資産がある人も効率性を考えて保険を活用するケースも少なくない。現在保有している蓄えを子供達の世代に残したいと思っている人が、節税対策の一環として保険に加入するケースだ。

例えば、支払った保険料について所得控除が受けられる。

また、預貯金にした場合には、増えた分に対して2割が所得税として課税されてしまうが、保険では支払った保険料よりも増えた満期返戻金などは一時所得扱いとなるので、それが50万円以上増えていなければ非課税というルールがある。

具体的な優遇制度を確認しておこう。

保険の税制優遇の例

支払保険料

所得控除の対象にできる。個人年金保険料控除生命保険料控除、介護医療保険控除などで、最大で12万円の控除を受ける事が出来る。

満期返戻金・解約返戻金

受け取った額から払込保険料を差し引き、その金額からさらに50万円分の控除を差し引き、その合計額をさらに半分にできる。

要するに、受け取った返戻金と支払った保険料の差額がプラス50万円以上になっていなければ事実上非課税となる。

年金などの運用益

個人年金保険の運用益には課税されないので、運用益がそのまま元本に組み入れられ、複利効果で大きく増やせる可能性がある。

ちなみに通常の金融商品での運用では、2割課税されてしまう。

相続税の優遇

保険から受け取った死亡保険金に対しては、相続人1人あたり500万円までは控除される。たとえば相続人が2人なら1000万円までは課税されない。4人なら2000万円の控除となる。

これが死亡保険金ではなく、預貯金で2000万円を相続することになると、その全額が相続税の課税対象になる。

大きな死亡給付金がある生命保険に加入していて、相続人が複数(妻や子供等)いれば間違いなく節税効果があるのだ。

保険加入のデメリット

一方でデメリットの話。保険には常に保険会社自体の破綻に弱いという考え方がある。

例えば銀行が破綻しても、元金は1000万円までは利息を含めて預金保険機構で保護される仕組みがあるが、保険会社が破綻した場合は、最低でも10%がまずカットされる。

状況によってはもっと減るケースもありえる。

保険を選ぶ際には、契約する保険会社の経営状態を調べ、健全性が高いかどうかを見極める作業も必要になってくる。

他にも「保険で貯蓄をしたい」と思っている人もいるが、基本的に純粋な補償に関する保険料は理論上掛け捨てになるので、保険によって貯蓄をしたいと考えるのは推奨できない。

そして、最も私がデメリットを感じるのは、「保険を使わなかった人は全て損になる」という事。

先ほども少し触れたが、保険は使わなければ結果的に支払った金額分は損失になるし、逆に保険を沢山活用できた人は支払った保険料よりも給付される金額が多くなる。

つまり、一番のデメリットは保険に加入する際に、「保険を掛けた方が得なのか損なのかが分からないのに保険料を支払わなければならない」という不確実性を前提として契約しなければいけないのが最大のデメリットだと私は思う。

専業主婦の保険の話

保険相談の時に、夫の保障の充実を訴える一方で、妻の保障は全く無いという世帯も少なくない。

専業主婦は基本的に収入が無いので、もし妻が亡くなっても夫が経済的な損失を被る事が無いという考え方があるからだ。

しかし、よく考えてみるとこの考えは正確でない。

なぜなら、もし妻が亡くなってしまい、父子家庭になったとき、父親が仕事をしている時間帯に子供の面倒を誰かが見なければならなくなる。

例えば、子供の祖父母にあたる人に面倒を見てもらうとしても、生活費が余計に掛かる事が確実だ。

妻が亡くなる事は、将来的に経済的な負担が大きくなるので、妻の死亡保障の事もないがしろには絶対にしない方が良いと思う。

まとめ

今回の話を読んで頂いた方には、以下の事がおわかり頂けたと思う。

  • 預貯金が十分ある世帯は基本的に保険は必要ない
  • 蓄えが少ない世帯ほど、いざという時の保険加入はしておきたい
  • 資産があっても、節税対策で保険加入を上手に活用する方法もある
  • 保険加入が得か損かは結果論でしか分からない
  • 保険加入の際は、専業主婦の人にも保障を付けるべき

次は、保険加入やプランの見直しを考えた場合、具体的な保険料は幾ら位が妥当なのかを知りたいと思う方が多いと思う。

そんな方に、保険料の支払い額の目安は?も書いてみたので、参考までにご覧頂ければと思う。

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