火災保険における【盗難】の定義を徹底解説

火災保険では、盗難が保険事故になります。

今回ではこの「盗難」の定義を徹底解説させて頂きます。

盗難による保険事故とは?

盗難によって補償されるのは、盗難によって保険の対象について生じた盗取損傷又は汚損となります。

盗取は盗まれることで、損傷は住居侵入時に窓ガラスを割られたりすること、汚損は土足で侵入されて絨毯や畳などが汚れたり建物自体が汚れることを意味しています。

損傷や汚損については、強盗・窃盗が未遂であった場合も補償の対象になります。

盗難には、複数の免責事由がある

盗難については、固有の免責事由が複数有ります。

例えば損保ジャパンの約款には以下の様な免責に関する規定があります。

約款2章4条(1)(抜粋)

(中略)

④保険の対象である家財の置き忘れまたは紛失

⑤保険の対象である家財が保険証券記載の建物(保険の対象である家財を収用している付属建物を含みます。)外にある間に生じた事故

⑦第2条(損害保険金を支払う場合)(1)の①から③までの事故、同条(1)④のア.からウ.までの事故または前条②の事故の際における保険の対象の盗難

④の置き忘れ又は紛失については、窃盗によって失われている可能性があるので、保険の対象「家財」、保険事故「盗難」により補償の対象としても良さそうに思えますが、置き忘れ又は紛失は、保険事故の特定が難しく、被保険者の重過失が認められるケースも多いので、免責となるのが一般的になっています。

同じく⑤の家財が建物外にある間に生じた事故も、建物外の家財は盗難が生じる危険が高いので、免責になります。

⑦は、保険事故が、火災、落雷、破裂・爆発、風災、雹災、雪災、水災、外部からの物体の落下、飛来、水濡れ、騒擾、地震もしくは噴火又はこれらによる津波を、直接又は間接の原因とする火災の際に、保険の対象(主に家財)の盗難、要するに、いわゆる火事場泥棒を免責とする規定になっています。

火事場泥棒については、免責じゃなく有責でも良いと思えますが、伝統的に火災などの混乱による異常な危険状態における盗難は、保険料率算定の基礎に含まれていないので、免責という考え方が一般的です。

その他の注意点

もし盗難事故が起きて、火災保険で補償されるかどうかの際に、留意しておくべき知識として、以下の約款を覚えておいて下さい。

  • 火災保険金の支払い前に盗難品が回収された場合は、盗取による損害が発生していないものとみなされる
  • 盗難を保険事故とする火災保険金が支払われた場合、盗難品の所有権その他の物権は、火災保険金の保険価額に対する割合に応じて、保険会社に帰属する
  • ただし、被保険者は当該火災保険金相当額を保険会社に支払うことで、所有権その他の物権を取り戻すことができる

※上記は、損害保険料率算出機構の約款に規定されています。

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