外部からの物体の衝突

火災保険における【建物の外部からの物体の衝突】とは、具体的にどんなケースを想定しているのか?をテーマに解説させて頂きます。

外部からの物体の衝突の定義とは

「外部からの物体の衝突の定義」とは、「航空機の墜落、車両の飛び込み、クレーンの倒壊、ボールや小石の投げ込みなど」を指します。(財団法人損害保険事業総合研究所の「火災保険論」の48ページを引用)

損害保険料率算出機構の約款の2条(3)①は、「外部からの物体の落下、飛来」という保険事故について、「建物の外部からの物体の落下、飛来、衝突、接触もしくは倒壊または建物内部での車両もしくはその積載物の衝突もしくは接触によって保険の対象が損害を受けた場合。ただし、雨、雪、あられ、砂塵、粉塵、煤煙(ばいえん)その他これらに類する物の落下もしくは飛来、土砂崩れまたは(2)もしくは(6)の事故による損害を除きます」と定義されています。

典型的なケースを例に出すと、戸建ての門扉や垣根に自動車が衝突したり、建物に飛行機(ラジコンやドローン等も含まれる)が落ちてきたりした場合等になります。

突風によって物体が建物を損傷させた場合

もし突風で屋根瓦・看板が飛んできて建物が損傷した場合については、もう少し約款を深く読み解く必要になります。

上記の定義から、事故(風災、雹災、雪災)が原因の外部からの物体の落下・飛来は、それぞれの保険事故として処理されます。

風災に関しては、「台風、旋風、竜巻、暴風等をいい、洪水、高潮等を除きます。」と約款に定義されているので、「台風、旋風、竜巻、暴風等」にいたらない突風が原因の場合は、外部からの物体の落下・飛来の保険事故で処理されることになります。

自動車が家の門扉を破壊した場合

可能性が比較的高い事故としては、他人の自動車が家の門扉を壊してしまう場合です。

この様に、自動車が門扉に突っ込んできた事故などでは、ほぼ100%のケースで建物の所有者には過失が無いので、被保険者は火災保険を請求することも、自動車の運転者に請求することも、どちらかを自由に選択する事ができます。

ただし、自動車の運転者が任意保険に加入している場合は、事実上、火災保険の保険者(損害保険会社)は、自動車の運転者の任意保険会社に請求するように勧める事が多いです。

もし火災保険事故として請求した場合は、保険会社は、被保険者の自動車の運転者(加害者側)に対する請求権を保険代位して、任意保険会社に求償請求(保険金を請求)する事になり、事務手続きに一定の時間が掛かってしまうので、相手方(加害者側)の任意保険会社に請求する方が、スムーズに事が進むでしょう。

 

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