事業者向け火災保険の特約とは?

 

事業者向けの火災保険の補償内容に関する特約にはどんなものがあるのか?をテーマに解説させて頂きます。

主な特約として6種類に大別される

保険会社や具体的な保険商品によって違いはありますが、主な特約として「水災危険補償特約」、「漏出危険補償特約」、「借家人賠償責任補償特約」、「代位求償権不行使特約」、「テロ危険不担保特約」、「地震危険補償特約(企業地震)」の6種類に大別されます。

以降はこの6種類をそれぞれ解説させて頂きます。

財団法人損害保険事業総合研究所の「火災保険論」を参考に書かせて頂きました。

水災危険補償特約とは

水災危険補償特約とは、台風、暴風雨、豪雨等による洪水・融雪洪水・高潮・土砂崩れ等の水災によって生じた損害を補償する特約のことで、普通火災(一般・工場・倉庫)等が引受対象になります。

なお、縮小支払とする約定も可能です。ただし、費用保険金、損害防止費用は支払の対象にはなりません。

漏出危険補償特約とは

不測かつ突発的な事故によって貯蔵タンク内収容の動産が漏出したことにより生じた損害を補償する特約で、火災通知保険契約と合わせて引き受けられます。

ただし、風災、水災、雑危険等による損害は免責の対象となります。

また、費用保険金、損害防止費用は支払の対象になりません。

借家人賠償責任補償特約とは

賃借建物のオーナーに対して、テナントなどの借家人が火災、破裂又は爆発によってテナントに損害を与え、オーナーに対して賠償責任を負った場合に保険金が支払われます。

また、企業が借用する社宅、店舗、事務所等の建物(10戸以上有する場合が対象)について、この特約を包括的に契約する方式が利用される場合もあります。

代位求償権不行使特約とは

テナントからの失火などで、オーナーの建物が損害を被り、オーナーに火災保険金が支払われた場合、テナントに対する損害賠償請求権を代位取得した保険会社は、故意・重過失の場合を除いて、その権利を行使しないとする特約です。

動産を保険対象にした契約や、休業補償を引き受ける契約の場合に任意で付帯されていることが多い特約です。

テロ危険不担保特約とは

財産補償、休業補償におけるテロ行為による損害を補償対象外とする特約で、大規模物件など一定条件に合致する全ての契約に付帯されます。

テロ危険は、損害額の予測が難しいので、過去の経験則が適用できず、保険化することが難しいので、一定規模以上の物件についてはこの特約を付帯して、テロによる損害等を不担保としています。

地震危険補償特約(企業地震)とは

財物などの地震又は噴火による火災、損壊・埋没・流失・津波等の損害を補償する特約のことです。

火災保険の普通保険約款では、地震に基づく損害については免責事由となっています。

しかし企業地震保険の場合には、家計地震保険の場合のような「地震保険に関する法律」に基づく政府再保険を通じた政府による危険負担の仕組みがなく、損害保険会社地震がリスクを保有するか、もしくは再保険の手配を行い、リスク分散を図る必要がある点が違います。

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